女性型ロボットは、ひとり暮らしの読書家のために日本家屋を掃除し続けるのか
前回は波に乗り遅れてしまったので、パっと書いてみる。
「人工知能」の表紙に対する意見や議論に関して | 人工知能学会 (The Japanese Society for Artificial Intelligence)
から引用。
まず、学会サイドは、前回の顛末として、
今回、人工知能学会の学会誌名の変更と表紙デザインの変更に関し、さまざまなご意見や議論がウェブ上で展開され、ご批判も多く寄せられました。不快な思いをされた方々、また人工知能学会を日頃から支援して頂いている関係者の方々に深くお詫び申し上げます。
というように「お詫び」している。
続いて、
女性が掃除をしているという印象(さらには女性が掃除をすべきだという解釈の余地)を与えたことについては、公共性の高い学術団体としての配慮が行き届かず、深く反省するところです。
編集委員会では、さまざまにいただいたご意見を受け止め、今後の改善につなげていきたいと考えております。
ということであった。
で、今回の表紙絵を見た。
はてなブックマーク - メイドさん表紙で物議を醸し出してしまった人工知能学会誌ですが、その次の号ではメイドさん視点の表紙になりました。... on Twitpic
この絵を見て、あー、野暮だな、と思った。
今回の絵は、明らかに前回の絵を受けてのものと理解せざるを得ない。
ということは、前回の絵およびそれを掲載したことを肯定している。
これをあえて掲載しているのだから「意趣返し」「皮肉」「挑発」とも受け取れる。
まあ、そんなところなのだろう。
それが「野暮」である。
前回の絵について悪いと思っていないのなら最初からそう言えば良い。論理的に説明すれば良い。
「意趣返し」「皮肉」「挑発」なんて成熟した大人、組織がやることじゃない。
また、そのような姿勢に喝采を送る輩も社会人としてあまり関わりたくないタイプの人間だ(非論理的で非生産的)。
この騒動は建設的な議論で社会全体としてなにかしらの成果を得られた可能性もあったのに、実に残念だと言わざるを得ない。
人工知能Vol. 29 No. 2 ( 2014 年3 月) | 人工知能学会 (The Japanese Society for Artificial Intelligence)
を見ると、
小特集:「「人工知能」表紙問題における議論と論点の整理」
とある。
これには興味があるが、読む機会はなさそうだ。
まあ、内部の人による議論のようなので身内批判はさける内容になるだろうから読んでもしょうがないかもしれないが。
議論が進んで欲しいな、とは思うのだけど肝心な学会サイド自身による論理的な説明と第三者による議論がないとゲスパー合戦にしかならない。
まあ、ゲスパー大戦は、それはそれで面白いのだけど。
ゲスパー大戦としての学会誌表紙絵騒動が面白かった - lestructure's blog
ところで、デザイナーの設定としては表題の通りなんだけど、じゃあ、今回の子どもは誰なの?ひとり暮らしの読書家その人なの?
と考えて、いや前回の絵と無関係です。という話になりそうな気もしてきたけど、さすがにそれは通らないよねえ。